2015年8月25日間章(2)~独白的言説と即興をめぐって先に「間章〜そのコルトレーンと神秘主義への言説」として、ブリジット・フォンテーヌ『ラジオのように(Comme à la radio)』のライナーノーツを間章が書いていることに触れた。 1972年に彼が初めてライナーノーツとして書いた文章の一節・・「ある音楽の価値や意味の判断...
2015年8月6日間章(1)〜コルトレーンと神秘主義への言説先日、長いこと針を落としていなかったブリジット・フォンテーヌ(Brigitte Fontaine/Areski/Avec Art Ensemble of Chicago)のLP『ラジオのように(Comme à la radio)』(Columbia、1972)を聴いた。きっ...
2015年7月2日ヴァレリー・アファナシエフ〜叡智から叙情へここ最近、毎年のように来日コンサートを行っているヴァレリー・アファナシエフ(Valery Afanassiev、1947- 、旧ソ連出身)に関心を寄せる日本のファンは多いが、私もここ数年来、毎年1回は彼の来日コンサートを聴いている。前日の「とめよう!戦争法 集まろう!国会へ...
2015年5月25日ジョン・コルトレーン〜渾沌と浄化としての音律ジョン・コルトレーン(John Coltrane、1926.9-1967.7)が初リーダとして31歳となる年に録音した『Coltrane』(Prestige/1957.5.)は、ひとつの音楽LPとして完成度の高い作品だ。このLPにおけるコルトレーンのテナーサックスは、かつて...
2015年3月14日ジョン・コルトレーン〜その魂との同伴18~19歳の若かりし頃、jazz喫茶で毎晩のように浸りきっていたジョン・コルトレーン(John Coltrane、1926.9-1967.7)。当時、LPとして聴くことのできた彼の演奏は、jazzの歴史を学ぶようにしてほとんど聴いたと思う。 ...
2015年2月18日シューベルト〜深淵を奏でる後期ピアノソナタクラッシック音楽のいわゆる古典的・典型的なシンフォニーを聴くと、多くの場合、予想通りに流れる曲調と決まりきった身振りを目の当たりにして、そのマンネリズムとセンチメンタリズムによる徒労感で一杯になる。 そのようにして、クラッシック音楽の良き愛好家でもないし、真っ当な鑑賞...